コラム





住まいはつくることが目的ではない。
日々の暮らしを豊かな気持ちで過ごす場でありたいものだ。
設備、性能、うそっぱちの快適さなど、その時代、その瞬間でくるくる変わるものだ。あたらしさなど、生活の中では蜃気楼より不確かなものであると思ったほうがいい。
光・風・水・動植物・それらを包み込む空・大地・水のやさしさ厳しさのかかわりをとらえ、大いに楽しみたいものだ。
無理をして、我慢して、小手先で操作するよりも、楽しく、日々に変わる条件を乗り越えて生き延びたいと思っている。檻の中の安全などいくら考えても、その中の嘘の確かさしか手に入らないものだと確信している。
「見えないもの、聞こえない音、触ることのできないかたち、その気配を感じた時間は、五感をすまし、注意深く臆病に知恵を働かすのだ。」
”かくれんぼはなんと高度な遊びなんだろうか”



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